ブログマンのブログ

歯牙なきSEをしています。ITの知識、本などについて呟いていきたいと思います。

「10年後の仕事図鑑」の紹介

今回は堀江貴文氏、落合陽一氏著の「10年後の仕事図鑑」を紹介したいと思います。

 

10年後の仕事図鑑

10年後の仕事図鑑

 

AIが仕事を奪い始める時代の中で

 今後の社会の動向の一つとしてAIに仕事を奪われるのではないか、というネガティブな声が上がっています。本書ではそれを真っ向から否定しています。本書ではこれからの社会システムがどう変わるのかを述べつつ、その時代での生き方について教えてくれます。具体的には自分自身のコア(没頭できること)を持って行動できればこれからの社会で生きていけると述べています。

 

 AIが仕事を「奪って」くれる

あらゆる仕事の中には具体例は挙げないものの、率先してやりたくない仕事(きつい、汚い、危険)が存在します。しかし、良くも悪くもそこに雇用が存在しているため仕事がなくなりません。「嫌なら辞める」という決断をみんなが実践することで人を確保するために給料を上げるか、機械化が進むという市場原理が働くと本書では指摘されています。給料を上げれば人が集まるのはZOZOTOWNのバイト募集で実証されています。

 

遊びでお金を稼ぐ

遊ぶことでお金を稼ぐ仕事(ユーチューバー、ブロガー、インスタグラマーなど)が生まれ始めています。ここでいう遊びは「作業に没頭している状態」でやっていることが重要です。没頭できる作業であればいくらでもやり続けられるし、仮に上手くいかないことがあっても簡単には放り投げることはないからです。そして没頭しているからこそ社会から共感が得られます。現在ではフォロワーがいることで収入を多く得られるコンテンツがいくらでもあります。そのため、共感を得られるほど収入も得られる構図ができつつあるのです。共感を得てもらうには情報収集(インプット)だけでなく、思いをもって発信する(アウトプット)することが大切です。

 

どう遊んだら良いのか

没頭することが重要なのは分かりましたが、次にどう遊べば良いのかとう問題に突き当たります。本書では、「自分にしかできない状況を創り出せ」と述べています。今後さらにAIのコストが低下し、人に仕事をさせるより機械に仕事をさせた方がコストが低い場合、機械に仕事を奪われることになります。逆に考えれば、機械で代替させるにはコストがあまりに大きい仕事に就けば良い、というロジックになります。それを本書では「ある市場や経済圏の中で、その人にしかできない経済圏を作ることが重要」と述べられています。

100分の1の3乗

「ある市場や経済圏の中で、その人にしかできない状況をつくる」ためにはどうすれば良いのでしょうか?本書では1つの考え方として、全く違う分野でそれぞれ100分の1を目指すのをオススメしています。仮に3つの異なる分野で100分の1になることができれば、その3乗で100万分の1になります。そうなれば相当レアな人材になることができます。とは言うもののそれぞれの分野で100分の1になるのもなかなか難しいかもしれません。だからこと本書では「遊びのプロになれ」と言っています。仮に今の仕事を嫌々していれば、好きで仕事をしている人には到底勝てません。なら自分の好きなことに没頭している内に自分が唯一無二の存在になっていれば良いのです。

レア人材になった先に

自分が唯一無二になった後どうなるのでしょうか。一言で言えば「お金」を得ることができます。そのためには「お金」と「信用」の繋がりの歴史を知る必要があります。元々原始社会での人間同士は信頼できる存在ではなく、物々交換をするだけでも、どう信用を示すかが問題でした。しかし、お金を示すことで信用して交換の交渉に持ち込むことができるようになったのです。「お金=価値の存在証明」と本書では定義しています。お金は信用を示すツールなのです。逆に言えば、信用があればそこにお金が集まることになります。クラウドファンディングが好例です。「この人に投資することで、自分にとって有益な情報を提示してくれるだろう」という信用があるからです。

 

最後に

本書は自分自身がブログを始めたきっかけです。自分自身どうしても仕事に対し待遇が良ければそれで良い、嫌なことがあってもしょうがないという考えのもと生きてきました。ですが本書を読んでいく中でこれからは自分の「好きなことで生きていく」(どこかで聞いたフレーズ)時代であることががわかりました。それは自分の「没頭すること」を発信すれば共感が得られ、それが価値に繋がる時代になってきていること、自分自身に価値を見出すことをしなければ機械に代替されてしまうことからきています。私自身が何をしたいかと考えた際にその一つは「自分の得られた知識を情報社会にアウトプットすること」でした。その一環としてブログを開設し、発信し始めました。正直な所、上手くアウトプットできているとは到底言えませんが、本書で述べられている「毎日発信することを通して思考する癖をつける」ためにブログを更新しています。(全然毎日じゃないですが)これからどう100分の1になっていくかは正直まだ考えられていません。それでも今の自分が「没頭できること」をひたすらやっていければ良いと思っています。